満月の夜に優しい甘噛みを
・・・翌朝・・・

「ふぁ~・・・。ん~・・・。眠い~・・・。」

(もう1回寝よ!)

ドス・・・ドス・・・ドス・・・ガチャ・・・!

「曖來~!起きなさい!学校でしょ~!」

ママはそういって私の布団をはがす。

「ん~。

わかった。起きるから・・・

ムニャムニャムニャ・・・」

「こらっ!起きなさい!」

叩き起こされた私は不機嫌なまま学校へ向かった。

学校へ向かう最中・・・

「・・・曖來。」

「曖來ちゃーん」

「・・・凛叶!爽河くん!どうしたの?」

「一緒に学校行こうと思って!!

な?凛叶」

「こいつが行くって聞かなくて・・・

ごめん。

迷惑・・・だよな?

それと昨日のLINE嬉しかった・・・。ありがとう。」

「それはいいんだけど・・・。」

(校内パニックだろーな。

こんなイケメン2人が来たら・・・。)

「いいんだけど?」

「ううん!なんでもない!いこっか!」

「・・・行く。」

(はぁ~。やっと着いた・・・)

学校の門まで言った途端・・・

「・・・ねぇあんな人いたっけ?

めっちゃかっこいいんだけど~やばい~」

「イケメン2人組だ。

てか、あの女の子だれ?

やば行こいこ!」

ざわ・・・ざわ・・・ざわ

(だ、だよねー。やっぱりパニックだ。)

「あ、あの!」

たくさんの女の子たちが凛叶と爽河くんに寄ってきた

「・・・なに?」

凛叶は冷たく返した。

「名前教えてー!」

「まじかっこいいんだけどーやーばい」

凛叶と爽河くんは囲まれてしまった・・・。


凛叶は囲まれるのが嫌い。

一方、爽河くんはなれた手つきで

「みんなかわいー。

俺と付き合う~?なんちゃって~ハハッ」

「「キャー!!!」」

やっぱり手慣れてるな~・・・ハハッ。

凛叶は

「・・・ちょっと。どいてって。

・・・わっ。」

とてこづっていた。

凛叶。ファイト。かわいい。

こうなる事は予想していたけと想像以上だな・・・。

(・・・私先いくね~がんばれ~)

心でそう願いながらその場を去った。

教室のドアを開ける。

ガラガラ・・・ガラッ

「おは・・・」

「おめでと~美弥俚~!!」

「おめでと~」

「ありがとう~!」

「やっぱ諦めきれなかったんだね~」

私の挨拶はその声にかき消された・・・。

(何かいい事あったのかな?)

「あ、曖來~!聞いて聞いて~」

「曖來~やっと来た~ねぇねぇ~」

そういってクラスメートの女の子たちが駆け寄ってきた。

「・・・どうしたの?みんな揃って・・・」

「あのね・・・」


< 67 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop