満月の夜に優しい甘噛みを
家の扉を勢いよく開ける。

ただいまも言えずに無言で入る。


「おかえり~。ご飯できて・・・」


「・・・いらない。ごめん。」

「曖來・・・。」

「ママ・・・。

曖來のことそっとしといたら?

きっとなんかあったんでしょ。ね?」

「・・・そうね。大丈夫かしら?」

「きっと大丈夫よ・・・。」




「私が勝手に仲良くなったって思ってただけなのかな・・・。

強く言い過ぎちゃったな・・・。」

(なんで、あんな嫌味っぽく言うんだろ・・・私)

私は暗い部屋で1人声を噛み殺して泣いた。

もう凛叶とは仲直りできないかもしれない

もう話すことも・・・

電話も・・・

できないかもしれない・・・。
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