あなたにspark joy
「じゃあ篠宮さん、おやすみなさい」

「うん。じゃあね」

言いながら篠宮さんは靴を履き、やがて顔を上げて再び私を見た。

「またね」

「……はい」

……ふーん。

そうなんだ。

私はさっき高広が言った言葉を思い返した。


『ケーニイはやめとけ。ケーニイは『好きって感情』が抜け落ちてる人種なんだ。たとえ抱き合ったって絶対心までは許さない人間だから』

……高広は何か知ってるのかな。

じゃないとあんな言い方しないよね。

何だか胸がザワザワする。

なんだろ、この感じ。

私はなんだか落ち着かなくて、ついさっきの事なのに、『またね』と言って帰っていった篠宮さんの顔を思い出せないでいた。
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