無口な私の復讐劇

矢田亜美咲は私じゃなく、矢田月音だけに対して『お前らのせいだ』と言っていた。

私になんて見向きもしなかった。

矢田月音がただ単に頭が混乱していて私達二人のことだと勘違いしたのか…。

そうでないとしたら…。

「………血縁関係…」

「…えっ……?」

しまった。

ポロッと言ってしまった。

「知ってるわよ。
亜美咲さんと血縁関係のある月音さんから輸血してもらったんだもの」

「そ、そうなんです…か……」

もし、血縁関係の縺れで『お前らのせいだ』と言っているのならば…。

でも、矢田亜美咲の方が父親に引き取られて裕福な生活をしてるんじゃ……?

まぁいい。

私にはやるべき事があるから。

だが今日はもう八時。

「ごめん…、私…疲れちゃった………。
自分の病室帰る…ね」

「…お、おやすみ……」

「笑優さんも早く寝なさいよ。疲れてるんだから」

「は、はい…もう少しこ、ここに居ます……」

いじめられていた私がここにいるのは変らしい。

それを察して看護師さんも一緒にいてくれた。

邪魔なんだが。

まぁ話しかけてこないだけどうやって殺すか考えるのに集中できるが。
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