また、部屋に誰かがいた
ある晴れた日の午後、玉木の母はお墓の前にいた。
そこで手を合わせ、玉木に語りかける

「春夫、あのときは本当にありがとね。今は…お前がここにいるって感じるよ…」

墓には花とお線香が置かれ、さらに

「それと…お前…そんな恰好じゃ風邪ひくよ…」

彼女がお墓の前に置いたもの。それは毛糸の腹巻だった。








「部屋に誰かがいた」















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