また、部屋に誰かがいた
警察に電話した後、真奈美は彩奈を抱えて健人の後を追い、彼の子供部屋で3人は寄り添いながら警察の到着を待った。
10分ほどで到着した警察官2人に真奈美は事情を説明したが、被害が出ていないことや、
子供の声などによる近所との騒音トラブルではないかとの彼らの憶測もあり、やはり真奈美が納得できるような対応はしてもらえなかった。

確かに、その直前に彩奈が鳴き声をあげ、真奈美は健人に怒鳴り声をあげていた。
だからといって、勝手に庭に侵入し、窓ガラスを乱暴に叩くなんて…


(しばらく、この家を離れて実家に移ろうか…)
真奈美の両親は二人とも健在で、関西の田舎で兄夫婦と暮らしている。
古くからの農家だった彼女の実家は古かったが、子供を含めて3人増えるくらい全く問題ないほどの広さがあった。その夜、何度も戸締りを確認してからベッドに入った真奈美は眠れない頭を持て余しながら、そんなことを考えていた。

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