キミと恋に落ちる可能性
電車の中は通勤ラッシュでほぼ身動きが取れない状態。
押されたら痛いのかななんて思ってたけど、そんなことは無く、ましてや押されることも無く済んだ。
そして学校の最寄り駅に着くと、人の波に身を任せ進んでいく。
「…ねぇ、ヒナタ…ってあれ?」
あれだけ人が多かったからか、あたしとヒナタは逸れていた。
あたしがヒナタになにを言おうとして話しかけたかは忘れたけど、これは好都合だ。
ここから学校までは1人で行ける!!
そこであたしはカバンから取り出した黒縁メガネを掛けた。
これは学校でヒナタにあたしだとバレないようにするための変装。
学校で話しかけられたら困るんだ。