キミと恋に落ちる可能性


「へえ~。華乃ちゃんと付き合うことが出来ちゃったら簡単に廃止にするんだ?」

「なんだよ、佳乃」

「だって、華乃ちゃんを生徒会にいれたのはこの恋愛禁止の規則があったからじゃない」

「……、」

「ど、どういうことですか?」

「華乃ちゃんってモテるじゃない?だから、その規則で悪い男から華乃ちゃんを守ってたの」

「え」


そんなふうに考えてあたしを生徒会に入れたんだ。

単なる、"近くに入れやすいヤツいたから入れよ"精神だと思っていた。


「まあ、悪い言い方をすれば、その規則で華乃ちゃんを束縛した、ってことだけどね」

「うるせえ」


束縛、ではないと思う。

それはヒナタの不器用な優しさで、
もしあたしが、他の人を好きになったとして、その人と恋愛したいと願えば、ヒナタはあたしの見方をしていてくれた気がする。


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