ノラネコだって、夢くらいみる
夢は___
___半年後
「………お邪魔します」
18になった私。
「ただいま、だろ?」
「また、飲んでるの?」
逢阪はお酒が好きだ。あまりモノがないキッチンだけど、お酒のリキュールは多く並んでいる。
「飲んだ方が頭がまわるから」
「なにしてるの?」
ロックグラス片手に、PCの画面を見つめる逢阪。
「面白いこと、考えてる」
あなたは、いつだってそう。仕事を楽しんでいる。
最近の私といえば実家に帰らず、ほぼこの家にお世話になっている。
仕事の現場やレッスンに通っているビルまでほどよく近かったりと交通の便がとにかくいい。
ってのは、言い訳だ。
会いたいから。暇があればいつだって。
私はこんな、デレデレキャラではないはずだったのに。好きすぎて困る。
だけど、そんな気持ちを素直に表現できずにいた。
逢阪と言えば、私とキスしたことなんてとっくに忘れてしまったんじゃないかってくらい、会えばいつだってするのは仕事の話。
それか、ゲームの話。昔のゲームで傑作のタイトルはこれだとか何とか。
スーファミなんて言われてもピンとこないけど、今は懐かしの名作が最新の携帯ゲーム機でダウンロードできたりするから、それでやってみている。
すると、すすめてくるだけあって最高に面白かった。