縁〜サイダーと5円玉と君の靴ひも〜
上から下へと私を隅々見た後に、興味なさそうな瞳で私の顔を見る。


「衣織、おはよ」


クラスの中でも、チャラいグループの中の藤也が衣織に声をかけた。


半開きだった瞳は2倍ぐらいに開き、瞬きをパチパチしながら、


「あ、おはよぉ藤也」


にっこり笑う。


衣織の心の声が私には聞こえてくるような気がする時がある。


衣織は、たぶん…私を認めていない。


こんな平凡な私が自分の隣にいることを認めていない。


それを感じる瞬間、居心地が究極に悪くなる。


それでも…私は、一人でいるより、地味なグループに所属するよりも、ここにいたいのだ。
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