愛しの魔王サマ
「エマ・・・。お前は、俺の事を本気で思っていてくれていたのだな・・・」
「え・・・」
「一時の感情なのだと思っていた。お前は人間で俺は魔物。ただ、優しくされたのを勘違いしているのだろうと・・・」
「そんな・・・。マオさまと離れて気づいたんです。自分の気持ちに・・・。マオさまのお側にいたいという気持ちが、どういう感情からなのか・・・」
今なら、信じられる。
エマの想いも、そして俺自身の想いも。
「その思いが、俺をここに引き戻してくれたのだ」
「え・・・?それは、どういう・・・」
エマの問いに、俺は懐に忍ばせていた一冊の本を取り出す。
「それは、封印や消滅の儀が書かれていた本・・・。探していましたが、マオさまがもたれていたのですね!」
「ああ・・・。あの部屋の中で見つけ、お守りのように身にひそめていた」
「ですが、そこには封印と消滅の儀以外の事は書かれていなかったはず・・・」
やはりアドルフは一通り目を通していたのだな。
俺は、見つけたいちばん最後のページを開いて見せた。