モテ子☆モテ男の恋愛事情。
あぁ、心臓が痛い。
神崎ゆずに接触したことで、いろんなことがわかっていく。
でもそれが、いいことばかりではないんだって嫌でも思い知らされる。
俺がただ遠くから眺めていただけの時だって。
こうやってどこかの誰かが彼女と接触して仲良くなっていく。
秋山も、櫻井も。
俺の知らない彼女のことをきっとたくさん知ってるんだ。
どんどんネガティブになっていく思考も。
「…大丈夫、ですか?」
彼女の声で、一時ストップをかける。
「…怒ってる?」
「ん? そんなことないけど」
怒ってるなんて言わせてしまうくらい、いったい俺はどんな顔をしていたのか。
それを誤魔化すように、いつの間にか得意にもなった笑顔を貼り付けて彼女を見遣ると。
不意に、彼女の眉間にシワがよったのがわかった。
女の子にそんな反応をされたのは初めてで、仮面のような笑顔もペリッと簡単に剥がれ落ちてしまえば。
その後どうしたらいいのか戸惑ってしまうばかり。
「…俺、そんな怖い顔してた?」
「…うん、眉間にギューッとシワを寄せて険しい顔してたから」
「眉間…今の神崎さんみたいに?」
「えっ!?」