Another moonlight
首をかしげながらビールを飲んでいるアキラを、マナブは不思議そうに見ている。

アキラはビールを飲みながら、そういえば最近彼女と会ったのはいつだったかと考える。

(えーっとこの前会った時は…一緒に晩飯食ってオレの部屋でやって…泊まってくかと思ったのに帰ったんだ。あれ…いつだっけ?)

よく考えたら、カンナと一番最近会ったのは、もう2週間も前だ。

確か、その前も同じくらい会っていなかった。

(あれ…?その前も飯食ってオレの部屋でやっただけで帰らなかったか?ってか…その前も?えっ…いつからだ?)

最近会う時はいつも外で食事をしてからアキラの部屋でセックスをするだけになっていることにアキラは気付いた。

(セフレ…?いやいや、そんなふうに思ったことは一度もねぇぞ…?)

最初の頃はそれなりに恋人らしいことをしていたと思うし、今よりは会話も多かったように思う。

深く考えたことはなかったけれど、これで本当に恋人と呼べるだろうか?

「そろそろ結婚の話とか出ないのか?二人とももういい歳じゃん。結婚願望がないわけでもないだろ?」

「まぁ…そうなんだけどな。ってか…そもそもオレらって付き合ってんのか?」

「……は?なんだそれ?」

アキラがカンナとの関係が曖昧だと話すと、今度はマナブが首をかしげた。

「それでよく1年も…。」

「だよな。オレもさっきまで気付かなかった。」

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