腕の中
「欲しい」


…なんて言いだして目があるか確認したいくらい驚いた。


そんな俺らには目もくれず、じっと彼女を見つめてから


「おい、様子。おかしくねぇか?」


と、これまた陸翔らしくない一言。


「あ、あぁ…言われてみればなんかふらふらしてるな」


誠が言ったとおり彼女の足どりは悪い。


「…!!やべぇ!!」


突然陸翔が走り出した。


おいおい。おれあいつが走ってるとこ見るの何年ぶりだってくらい見てねぇぞ…!
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