虚空を眺めて
一日の始まり
青い空には容赦なく照らし続ける太陽があった。

周りを見ると、どの人も半袖を着ていて、ハンカチで額から流れる汗を拭いている。
太陽の容赦ない日が、短いものの色濃い影を作っていた。

そう、今は真夏。
町を歩く、どの人も汗を流すほどの猛暑だった。

「暑いぞっ! 馬鹿野郎!!」

そんな中、一人のYシャツを来た中肉中背の少年がそう叫んだ。
身長は170と平均で、ツンツンと立ち上がる、髪が印象的だ。
そして、彼もまた額から大量の汗を流している。

この少年の名を、『天倉月彦』と言う。
近くの私立高校に通う、ごくごく普通の学生だ。

「うるせぇよ」

っと、その月彦の隣で、怒鳴るこの大男。
身長はゆうに190を越し、体つきも頼りがいがある。
この男の名前を、犬山五郎と言う。
名前からして、とてもごっつい―――。

「んだよ!? 素直な意見を言ったまでだぜっ!?」

月彦が隣の巨体へと、顔を上げて言う。
月彦の視線の先には、渋い顔をした五郎の顔がある。

「馬鹿野郎、俺だって暑いんだ―――」

彼の言葉を証明するように、五郎の額から一筋の大粒の汗が流れる。
この男、身体つきはゴッツイのだが、性格は比較的落ち着いており、大人びている。
見た目も、10代にして、3、40代に間違えられることも少なくない。

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