冷たい王子とチビな私


彼の指先が私の唇をそっと撫でた。
くすぐったくて、身じろんでしまった。

「...なっにを...」

『消毒。』

彼は冷たい目をしながは私の唇を自分の指で撫で続ける。
けっして、つよくこするのではなく、ただそっと拭いていくのだ。

「んっ」

もうやめてという意思表示で顔をぶんっとずらした。

『...ふっ』

「...っ?!」

それが合図だといわんばかりに彼は私に口づけをした。


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