オオカミ御曹司に捕獲されました
俺はムッとした顔で答える。

「ああ、意外だったが」

梨花の告白もあって、江口さんはようやく俺の本気を理解したらしい。

「でも、梨花と両想いってこれで判明したので、これからは遠慮せずに口説きます」

江口さんに向かってそう宣言すると、彼にもたれ掛かってる梨花の顔を覗き込んだ。

微かに寝息が聞こえる。

「……ここで寝るか」

俺は半ば呆れた口調で呟いた。

やっぱり、梨花にお酒を飲ませるのは危険だ。

いくら兄とはいえ、江口さんにもたれて好きな女が寝るのは面白くない。

「笑ったり、泣いたり、寝たり……忙しい奴だな」
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