オオカミ御曹司に捕獲されました
「でも……」

「じゃあ、次メガネ屋さん行くよ」

五十嵐さんにこれ以上有無を言わせずタクシーを捕まえてメガネ屋に向かう。

「五十嵐さんはコンタクトはしないの?」

俺が何気なくした質問に、五十嵐さんは表情を曇らせる。

「……昔はたまに着ける時もあったんだけど、メガネの方が楽だから」

五十嵐さんの声に元気がない。

これは聞いてはいけない質問だっただろうか。

「そっか。でも目が悪いと大変だね。裸眼で俺の顔ちゃんと見える?」

五十嵐さんの顔のすぐ近くまで顔を近づける。

染みひとつない綺麗な肌。

鼻に触れそうな距離まで近づくと、五十嵐さんは目を丸くして後ろにのけぞった。
< 39 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop