オオカミ御曹司に捕獲されました
「……五十嵐さん、凄い想像力だけど、残念ながらうちにはおばさんの家政婦が一人来るだけだよ」

苦笑いしながら五十嵐さんにそう言うと、彼女は頬をピンクに染め「そうなんだあ。残念」と明るく笑った。

「だって、御曹司と使用人との恋って燃えそうじゃない?使用人の女の子は身分違いだから、他の人と結婚して下さいとか言って……でも、学ちゃんはお前じゃなきゃダメなんだって言って……わ~、きゃ~、いいね、いいね、そんな恋愛」

五十嵐さんが嬉々とした顔で妄想に耽る。

同意を求められても困る。

それに『学ちゃん』って……俺か?

……これは酔ったな?

チラリと五十嵐さんのグラスに目を向ければ、中身は全部飲み干していて……。

カクテル一杯で酔ったか。

「五十嵐さん、酔ったみたいだけど大丈夫?」
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