オオカミ御曹司に捕獲されました
「梨花って、杉本君と高校一緒だったんでしょう?同じ課にいるんだし、紹介してよ。あんな顔が美形で金持ちで仕事も有能な超優良物件、なかなかいないんだから」

絵里ちゃんの頼みに私は顔を青くし、乾いた笑いを浮かべた。

「無理だよ。仕事以外ではほとんど話さないから。ハハハ」

今は彼の名前は聞きたくない。

キスのショックからまだ立ち直れてないのだ。

キスってもっと甘酸っぱくって、キュンとなるはずじゃない?

少なくとも私の読んでいた漫画ではそうだった。

なのに……杉本君のキスで私は、清純な恋愛路線を通り越して一気に官能の世界へ連れていかれた。

腰が砕けそうになるほど、キスに酔うってどういう事?

ずっとそうしていたいって……思ってしまった。

杉本君のテク……凄すぎ。

ああ~、また思い出しちゃった。

私のバカ!もう考えるな!
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