Rain Days
こんな不良みたいな男たちと、付き合うような人ではない。

落ち着け、あたし。

心の中でゆっくりと、2、3回深呼吸を繰り返した。

・・・帰ろう。

あたしは静かにUターンし、出口へと向かう。


__ガタンッ__


最悪。

近くに在ったゴミ箱に、足をぶつけた。

そのせいで、全員の視線が背中に突き刺さる。

とりあえず、ここは走ろうか。


「お邪魔しました」


そう一言告げ、あたしは猛ダッシュする。

後ろで何か言っていたような気がしたが、振り返ってはイケないような気がした。

立ち止まったら、流されそうな気がした。

いろんなものに飲み込まれそうな気がした。

なぜだか、頭の中で警告音が鳴り響いていた。

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