心外だな-だって世界はこんなにも-





「ねえ、聡くん。今日のやっちゃいけないこと、決まったよ!」



「へえー、何?」



もう何でも来いの状態だった。



病棟内を走ったし、絶食中なのに食事もしたし、教授にも喧嘩売ったし、病院も抜け出した。



これ以上のやっちゃいけないことなんて、きっと死を冒涜することくらいなものだろう。例えば、霊安室でキスをするとか。



「今日はね、過去に戻ろう!」



思わず拍子抜けし、今の俺の顔はきっと世界中で見ても1、2を争うほどのマヌケ面だろう。



「過去に戻る? 何それ、タイムマシーン?」



「ノン、ノン、ノン、ノン!」



「じゃあ、ラブマシーン?」



「イェイ、イェイ、イェイ、イェイ!」



試しにボケてみたが、この返しから察するに、祭線は午後1時現在、平常通り運行している。



だから、余計に違和感があった。祭がこんなことを提案するはずがない。少なくとも俺の知っている祭はこんな奴じゃない。




< 162 / 255 >

この作品をシェア

pagetop