明日の空はどんな色だろう。
「おら、レフト行くぞ!!」

「こい!」

「いい球きてるぞ!」

100人ほどの部員が附属している野球部。
そのA軍が練習しているグラウンドに走って来た。
1人1人がボールを追うため・投げるため・打つために必死で。
とても輝いて見える。
辺りをキョロキョロと見回すと、グラウンドの端で2人の部員がキャッチボールをしていた。 翔と蒼磨だ。

タッ…!
2人に近づこうと走る。
すると…

「きゃっ!」

ズコッ!
何て恥ずかしいんだろう。
1日で2回も転ぶなんて。
しかも石もないところで。
朝とは違い、多くの野球部員が見ている。
恥ずかしい…。
そう思い、なかなか立ち上がれずにいると。

「「莉音!!」」

「翔っ、蒼磨ぁぁぁ」

私が2人のもとへと向かうはずだったが、逆に翔達が走ってきた。
2本の手が差し出される。
私は泣きながら2人の手をとった。
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