日々猫猫。
1、初めての誘い
愛桜side

「ねーねー」
かまってちゃんっぽいかな?

でも今日はかまってほしいんだ。

「何?」
返事がきた。

言おう。今日は素直に。

「夏休み一緒に遊ばない?」
慌ててもう一言付け足す。
「朔也が嫌じゃなければだけど、嫌ならいいよ!」

うっ。また逃げてしまった。

素直に気持ちを伝えることなんて苦手だ。

本当はすごく行きたいのに、逃げてしまうんだ。

怖い。離れられるのが。

弱いなぁ。

でも周り道をするのも悪くないんじゃないかな。




朔也side
「ねーねー」
早海からメッセージがきた。
相変わらず、すぐ反応してしまう。恥ずかしい。

「何?」
と打った。ちょっと冷たすぎたかな。

「夏休み一緒に遊ばない?」
えっ?これってデートって言うやつなのか?

早海から告られて2ヶ月たった。
未だに誘いとかなかったから、そういうのには興味がないのかな、なんて思ってたけど・・・。

「朔也が嫌じゃなければだけど、嫌ならいいよ!」
つけたされた。

嫌なんて思うわけないじゃないか。

やっぱりいつも俺はそっけなさすぎるのか。

ちゃんと自分の思いを伝えることは苦手だ。

素直じゃないことは自分でも十分わかってるがなかなか素直になるのは難しいんだ。

俺は一度は打った。"いいよ"と

でもそんなこと言う勇気なんて俺にはなくて、

「考えとく」
と、曖昧な返事をした。

馬鹿だなぁ。こんな弱い自分が嫌になる。

愛桜、少し周り道をしてもいいか?

言ったこともない"愛桜"なんて。

いつか言える日が来ることを願う。

なんて、俺らしくないな。



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