ポプリ
「というわけで、決闘を申し込みます、兄上」
シャンリーはくだけた喋り方と表情を打ち消して、シオンを見上げた。
「リュシアン様を手に入れるためには、私は『ユグドラシェル』でなくてはならないのです。『グリフィノー』では駄目なの。いくら神殿の目が緩んだとはいえ、民間に降婿させるとなると他家に負けてしまうもの。それにリュシアン様ほどの能力をお持ちの皇子を、神殿は手放したくないでしょう」
一歩後ろに退き、シャンリーは強い視線を送る。
「私はリザ家を継ぎたい。決闘を受けてください」
そこにシャンリーの揺ぎ無い意志を見たシオンは、手にしていたランスロットを強く握り直した。
「……本気でいっていいんだな?」
「もちろんです。私はリザ家当主として、星の民を護る存在となるのですから。どのような剣も受け止めてみせっ……!」
シャンリーは途中で言葉を切った。
シオンから強烈な覇気が噴き出したからだ。
こんな屋内で、という思いが一瞬頭を過ぎったが、獰猛なまでに強烈な覇気の前には、何もかも吹き飛んでいった。
風に嬲られた。
水の香りに囚われた。
炎に焼き尽くされる幻影が見えた。
絶対零度の冷気が肌を焼いた。
雁字搦めにされたように身体が動かなくなった。
強烈な可視光線を浴びたように視界がなくなる。
足元が揺れた。
闇が覗く深淵から、奈落へと吸い込まれていく。
「っ……!」
がくんと、膝が折れた。
無様に尻もちをついて、ただ、立っているだけの兄を見上げる。
シャンリーはくだけた喋り方と表情を打ち消して、シオンを見上げた。
「リュシアン様を手に入れるためには、私は『ユグドラシェル』でなくてはならないのです。『グリフィノー』では駄目なの。いくら神殿の目が緩んだとはいえ、民間に降婿させるとなると他家に負けてしまうもの。それにリュシアン様ほどの能力をお持ちの皇子を、神殿は手放したくないでしょう」
一歩後ろに退き、シャンリーは強い視線を送る。
「私はリザ家を継ぎたい。決闘を受けてください」
そこにシャンリーの揺ぎ無い意志を見たシオンは、手にしていたランスロットを強く握り直した。
「……本気でいっていいんだな?」
「もちろんです。私はリザ家当主として、星の民を護る存在となるのですから。どのような剣も受け止めてみせっ……!」
シャンリーは途中で言葉を切った。
シオンから強烈な覇気が噴き出したからだ。
こんな屋内で、という思いが一瞬頭を過ぎったが、獰猛なまでに強烈な覇気の前には、何もかも吹き飛んでいった。
風に嬲られた。
水の香りに囚われた。
炎に焼き尽くされる幻影が見えた。
絶対零度の冷気が肌を焼いた。
雁字搦めにされたように身体が動かなくなった。
強烈な可視光線を浴びたように視界がなくなる。
足元が揺れた。
闇が覗く深淵から、奈落へと吸い込まれていく。
「っ……!」
がくんと、膝が折れた。
無様に尻もちをついて、ただ、立っているだけの兄を見上げる。