ポプリ
「違うよっ! セレナも母さんも勘違いしてるよ!」
そう言っても、なんだか疑いの眼差しを向けられるノエル。彼女のものでないのなら一体これはなんなの? まさか盗んだわけではありませんよね? などと詰め寄られる。しかしノエルもこの苺についてうまく弁明出来ない。差出人不明の人から送られてきたバースデープレゼントだとも言い辛い。
そこに救世主が現れる。
「どうしたんだい?」
なかなかノエルが戻ってこないので、拓斗がやってきた。
「父さん! 兄さんの部屋にこんなものが!」
「拓斗さん、ノエルに注意してやってください!」
そう詰め寄る女性陣に目をぱちくりさせる拓斗。
彼は息子のなんとも言えない表情と苺パンツを交互に見て、何かを悟った。
「ノエル……これは、どこかでうっかり紛れ込んだものだね? もしくは誰かに押し付けられたとか?」
やけに真剣な顔で訊ねてくるる父に、ノエルはぱあっと心が晴れる思いがした。
「と、父さん……僕には非がないって、分かってくれるの……?」
ノエルの言葉に、拓斗は優しい目で頷いた。
心配するな、父さんはちゃんと分かってるよ。
そんな目だった。
「父さん、ありがとう、僕を信じてくれて……!」
「うん、大丈夫だよ、何も心配はいらない、ノエル……」
子は父に信頼と尊敬の眼差しを向け、父はそんな子を愛情深い目で見守る。
父子の絆が深まった、年の暮のお話。
◇
そしてなんの解決もしないまま終わる。
そう言っても、なんだか疑いの眼差しを向けられるノエル。彼女のものでないのなら一体これはなんなの? まさか盗んだわけではありませんよね? などと詰め寄られる。しかしノエルもこの苺についてうまく弁明出来ない。差出人不明の人から送られてきたバースデープレゼントだとも言い辛い。
そこに救世主が現れる。
「どうしたんだい?」
なかなかノエルが戻ってこないので、拓斗がやってきた。
「父さん! 兄さんの部屋にこんなものが!」
「拓斗さん、ノエルに注意してやってください!」
そう詰め寄る女性陣に目をぱちくりさせる拓斗。
彼は息子のなんとも言えない表情と苺パンツを交互に見て、何かを悟った。
「ノエル……これは、どこかでうっかり紛れ込んだものだね? もしくは誰かに押し付けられたとか?」
やけに真剣な顔で訊ねてくるる父に、ノエルはぱあっと心が晴れる思いがした。
「と、父さん……僕には非がないって、分かってくれるの……?」
ノエルの言葉に、拓斗は優しい目で頷いた。
心配するな、父さんはちゃんと分かってるよ。
そんな目だった。
「父さん、ありがとう、僕を信じてくれて……!」
「うん、大丈夫だよ、何も心配はいらない、ノエル……」
子は父に信頼と尊敬の眼差しを向け、父はそんな子を愛情深い目で見守る。
父子の絆が深まった、年の暮のお話。
◇
そしてなんの解決もしないまま終わる。