雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「おい、聞こえてないよな?」


「大丈夫だって」


 律樹は二人掛けのテーブル席の壁際に座った。メニューを開いてじっくり考えているらしい。新太達の席からは離れているので、声は聞こえない。


「今宮先輩、何頼むと思う?」


「ガッツリハンバーグとか?」


「案外ドリアなんか好きかも?」


「ストイックそうだから、ドリンクバーのみ?」


「お、新太いいとこつくな」


 ドリンクバーでアイスコーヒーを選び、律樹はテーブルの上にノートを広げた。


「受験生は大変だなぁ」


「今宮先輩ならやっぱ国公立?」


「だろうな」


 黙々と勉強している律樹を見ながら、新太はまた思いを馳せる。

 ――あの子は勉強が出来そうだ。賢そうな顔をしていた。ひょっとしたら私立の進学校に通っていたりするかも……!?
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