雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
 生意気を通り越している萌果の言動に、頭にくるどころか、憎めない奴だと思う悠李がいた。きっと萌果が親友の律樹の妹だからなのだろう。その時の悠李は、その理由を深く考える事はなかった。


「ってゆーか、行ってくれるの!? くれないの!?」


 萌果の捲し立てる様な問い掛けには答えず、悠李はスマホを取り出す。


「明日バイトのシフト調節してから連絡する。とりまLINE交換しよ?」


 そんな悠李の言葉に、萌果もポケットからスマホを取り出した。
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