君がうたう七つの子
それから僕らは他愛ない会話を続けた。

会話とは言っても、彼女が話すことに僕が二言三言返すことの繰り返しだったが、不思議と途切れることはなかった。

それなりに時間がたったころ、そろそろ帰ろうかとどちらからともなく言い出した。

満席になることはなく、飲み物が無くなれば注文し、おやつにと軽食も頼んでの長居ではあったが、やはり同じ店に長時間いると居心地が悪くなる。

会計は二人で綺麗に半分にした。

彼女は自分が誘ったのだから払う、それかせめて半分ずつにと言ってきての結果だ。

彼女に奢ってもらう気は毛頭なかったので、提示してきた案の後者を選んだ。

本当はここで僕が奢るよと言ってもよかったのだが、そうすると彼女が気に病むのは火を見るより明らかだったので言わなかった。

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