君がうたう七つの子

幽霊少女との花火

次の日、いつもの時間に土手に行って彼女と過ごした。

そしていつもより早く解散して、荷物を家において、少し早い夕食を食べて、また家を出る。

スケッチブックは置いて行くことにしたので若干身軽だ。

花火を見ずに、スケッチブックに向かうのは彼女に却下された。

ものすっごくもったいないから、らしい。

帰りはいつもより遅くなると、両親にはちゃんと話してある。

言わなくても、僕のほうが早く帰るだろうから問題ないと思ったけど、彼女がそれを許さなかった。

「しょう君を預かるんだから、そんな無責任なことは出来ないよ」

と言って。

言っている意味は無茶苦茶で、内容もよくわからなかったが、彼女の言葉に従うことにした。

せっかくの花火、互いに楽しまなくては台無しだ。

とにかく、花火祭りに行くことを昨晩二人に伝えたところ、すんなりと話は通った。

聞いていた表情がどこか嬉しそうだったのは、普段僕がそういうことに無関心だったからか。

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