さよならはまたあとで
彼の頭上には、相変わらずあれが見えた。

私にしか見えない幻覚だとしても、「事故」というワードはさすがに気になった。

「燈太君の頭の上に『事故』って書いてある!」だなんて言えなかった。

絶対、頭がおかしくなったと思われてしまう。


「なんだよ〜、大丈夫だって!
心配ありがとう!お邪魔しました」


彼はそう笑いながら日高家をあとにした。



これが私が見た、最期の燈太だった。
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