さよならはまたあとで
私もそう思った。

だから公園に向かう道中、直接本人に聞いたのだ。


「芹崎君って……双子の兄弟とか、同い年の親戚っている?」


彼は思いがけない質問だったのか、驚いた表情をみせた。


「いないよ、それにしてもどうして?」


「いや、私の知っている人にすごく似ててね……もしかしたらって」


「ふぅーん、そうなんだ。世界には同じ顔の人が3人いるっていうから、それかなぁ」


彼はちょっぴり困った顔をして、そう笑っていたのだった。
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