キミと再会
叔母さん達が帰国して


入れ替わりに正人さんが、戻って来た
吉村先生を連れて…



「知ってるか?夏休みでも、教師は忙しい!
だが、お前の頼みなら仕方ねぇ!
会いに来てやったぞ!!!」




どうして、イタリアでも
この人、暑苦しいんだろう…ふふっ



「舞美が笑った!!!」


「園田!いいか?
病は、気から!わかるか?
辛気くせぇ顔してると、病になる!
笑ってろ!!そうすりゃ!!
病なんて、逃げていく!!!」



吉村先生には、病も来なさそうだと
思って、また笑えた



「そうだ!そうだ!
笑ってろよ!!
しかし、驚いたな
連絡先変えて、イタリアとは聞いていたが
寝込んでるとはな…お前、観光したのか?」



コクッ



「どこがおすすめだ?」



正人さんが渡してくれた観光本を開き

ココ!って、指さす



「よし、明日行ってみる!」




ふふっ




高校時代、私がまともに会話したのは
吉村先生だけ


先生であり、友人である

吉村先生に、卒業以来会ってなかった



電話は、ちょこちょこかかってきた




番号変えたから、もう会えないと思ってた
那央の携帯から吉村先生がかけてきたと
聞いたとき





最後かも知れない




どうしても、吉村先生に会いたくなった



だから、正人さんに頼んで
連れて来てもらった



吉村先生なら、私のこんな姿見ても

多分、煩いと思った



予想以上だけど…






予想以上に、会えたことが嬉しい







詩步…

まだ、怒ってるかな…




会いたいな…













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