王様の命令は?


「なぁ」



いつまでも抱きしめられてるわけにもいかず、離れてふたり並ぶ。



隣に立つ匠に肩を軽くぶつけられる。




「…なに?」




見上げたときちょうど。


視線が絡み合ったのを合図に2人の顔の距離が縮まっていく。



高鳴る胸の音を感じながらもその目からそらせない。




俺様王様匠様。




いつでも絶対的な自信を持っているはずなのに、伺うように覗き込んでくるその瞳は、ずるい。




おとなしい王様はなんだか可愛い。





「……あ、今回の優勝景品、学食一年間通い放題券だぞ」



「そうなの? それはすごいね…」



「なぁ、忘れてねぇよな?
……優勝できなかったらどうなるかって話」




そういえばずっと前にそんな話をした記憶はある。



この男が考えるぐらいのペナルティなんだからきっと恐ろしく、本当に身震いした……というか、


今も寒気がする。


あれ、おかしいなぁ、


さっきまで熱かったのにー…





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