大切な人へ

『紗羅たちは年末2人で
過ごしたかったんじゃないの?』

「X'masは一緒にいるし
夏に4人でまわれなかった代わりと思って?」

上田くんが少し申し訳なさそうに言った


そっか
あの日は上田くんが紗羅に告白するから
別行動になってたっけ…


「このイベントでも少し花火あがるんだって!」

「穴埋めには丁度いいじゃん」

『そうだね!楽しみにしてる!』


いつの間にか教室は私たちだけになっていて

激しい雨音が響く教室にゾッとした…



『そろそろ…帰る?2人とも筋トレ行くの?』

声が少し震えるのを咳でごまかした


「俺今日休む それくらい家でもできるし」

「俺も。紗羅と買い物行こうって言ってた」


そっか…でも1人で廊下歩くのやだな



「あーでも…ちょっと用事あるし帰るか!」

井川くんがそう言ってくれて
みんなで帰ることになって良かったぁ


私たちは自然と紗羅たちが先を歩いて
私と井川くんが後ろにいる事が多い

2人は楽しそうにX'masの話しをしてるみたい


「なぁこの後忙しい?」

『大丈夫。バイトもお休みだし』

「ちょっと付き合って」


用事は?って聞いたら、いいからって言われた

とりあえず食事にファミレスに誘われた


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