大切な人へ
「まただね~!頑張って♪」
クスクス笑いながら、休み時間になって声をかけてくれたのは
1年から同じクラスの美人さん
渡辺紗羅(わたなべさら)
一番仲が良かった紗羅とまた同じクラスで
すっごい嬉しい!
嬉しいんだけど__
『笑い事じゃないよぉ!1学期は体育祭もあるし...
去年も大変だったんだよっ!?』
1年の時は結局ずっと委員長をさせられた私
断れなかった私も悪いんだけどさ
委員長という名の雑用係だもん!
そんな私の横でふわふわ笑う紗羅は
入学してすぐ仲良くなった
優しくてよく笑う紗羅
委員長の仕事もよく手伝ってもらっちゃった
可愛くて、全体的に色素が薄くて小柄で
羨ましいところだらけだ
『紗羅は誰に入れたの?』
「んー?もちろん美優だよ?」
『え”っ!!』
やめてよ~!って言ってる私に笑う紗羅の高い声が響き、隣の席からも視線が注がれてる気がした
帰りのHRが終わり
手話部の幽霊部員の紗羅と一緒に
下まで帰ろうとしていた時__
「藍野さん…ちょっといい?」
教室のドアを出たらすぐに声をかけられた
知らない男の子
この感じ…
今さっきまで紗羅と笑っていたのに
顔が強ばる
「あっ…じゃ…私先いくね?また明日!」
気を使ってくれる紗羅
本当は 行かないでって言いたい…
でも 私を見つめるこの人を拒否もできないし…