大切な人へ

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俺は生徒としか見ていない
同級生と付き合った方が楽しい
大人に憧れをもっただけだ

教師としてはそんな言葉が理想だろう
大人ぶった薄っぺらい言葉だ

でも俺はそれが言えなかった



彼女の気持ちには始めの方から
気付いていた。視線や表情で伝わってた

でも俺はもう1つ気付いている気持ちがある


ただでさえ彼女の様な女性に好意を持たれて
嬉しくない男はいないだろう

それに俺も知っていったんだ
彼女の優しさ、ひたむきさ、頑張り...弱さ

どんどん惹かれていってた



でも俺はその気持ちに教師と言う名の蓋をしてた

考えないように
ずっと目をそらしてた


"慕ってくれる可愛い生徒"


そう思うようにしてたんだ



俺は感情を抑え、その代わりに彼女を救いたいと思うようになっていた。
兄の様に。亡くなった父親の様に。

彼女の苦しみを、涙を減らしてあげたい
そう思うのは今も変わらない



でも俺は教師だ


一生の仕事だと思ってる





しばらくして立ち上がり教室を出た






告白をしてくれた日から2日目の午後

夕方会って話したいとメールした



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