ラブ パラドックス


「何かリクエストある?」


少し考えたあと、笑うなよと前置きした後、ハンバーグと返ってきた。

あまりのかわいさに、笑いをこらえていると、なんだよって睨まれた。


「じゃあ早速お昼に作るよ。完成したテーブルで食べようよ」

「っしゃ」


無邪気に喜ぶからつい吹き出してしまった。


「笑うなっつっただろ」


男らしくて、優しくて、口が悪いけどかわいくて。


胃袋で掴まれてはくれないだろうかと、熱めのシャワーをゆっくりあびながら、割と本気で考えた。

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