僕の星
「そっかあ。仕方ないよね」

 律子はため息をついて、いかにも残念そうにした。

「ゴメン、りっちゃん」

 里奈が謝ると、律子は慌てていつものように明るく笑う。

「いいのいいの。でも、万が一気が変わったらまた声かけてね。待ってるから」

 グループに白けた空気が漂う。
 里奈は皆から離れると、自分の席について1時間目の準備を始めた。

 何となく気まずくて、律子達を見ることができない。
 彼女達も、里奈に対してどことなくよそよそしい態度だった。


 事実、その日を境に「森村里奈は変わってる」と、そんな見方をされるようになった。

 意地悪を言われるわけではないが、すっかり変人扱いだ。

 進太の申し出を断っただけなのに。どうしてこうなるのか、さっぱりわけが分からない。

 里奈の学校は3年になるとクラス替えする。
 それまでの間、何となく居心地の悪い思いをすることになった。


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