放ったボールが虹を描けば
エピローグ




少し湿った、熱い空気。



味方が放ったパスは、吸い込まれるように彼の手に収まっていく。



受け取った彼は、ダンッダンと、音を立てて進む。



華麗なフェイントで相手をかわすと、


そのまま流れるようにシュートした。



放たれたボールは、綺麗な虹を描いて_______



パスッ



リングに触れることなく、網の中をくぐった。




歓声があがる。



その後もどんどんシュートを決めていく彼に、目が奪われた。



もっと、近くで見たい。


もっと、この熱を感じたい。


ずっと、強く願っていれば、



いつか、叶うと信じて─────

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