ポンコツ同盟

樋口は私の方に視線を向けて助けを求めてきた。

「あら?あなた…」

おばあちゃんもそれに気付いてこちらに視線を向ける。

「喫茶店を教えてくれた…えっと…」

「…美波です。」

「そうそう!美波さん!よく出会うわね!」

「…岡田、」

「この子、慎一郎さんの知り合い?知ってる子?お友達?」

「…おばあちゃん帰ろう。」

「おばあちゃん?」

泣きそう。おばあちゃんはこのまま私のことを一生思い出さないような、そんな気がした。

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