ポンコツ同盟
荒川と樋口。
2人はおかしなやつらだ。
問題児だった俺は、みんなから避けられていた時期があった。
そのときでも、荒川と樋口は普通に俺と接してくれた。
荒川は誰とでも仲良くできるやつで、学級委員もしていた。樋口は空気が読めないマイペースなやつだったけど、頭が良かった。
「橋本ー!先に行ってるぞ。」
「おう!」
仲間のひとり、篠田がそう言うと、他のやつらも歩いて行った。
「高校の友達?」
「おう。これから遊びに行くとこ。お前らは?」
「これから本屋。参考書探しに。」
「さすが進学校のやつは違うな。」
「荒川がバカだからね。バカでもわかるテキストを探しにね。」
「うるせえぞ樋口。」
2人は相変わらずだった。