下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
②オヤスミごっこ
朝起きるとキッチンには2人分の洗った食器が並んでいて、もしかしたら昨日のことは夢で、なんて儚い望みは砕かれて。


重い気持ちと水ようかんを引きずりながら出社。


「おはよう、加奈ちゃん」


「え、榎本くん…っ!」


ロッカールームを出た所で榎本くんと遭遇。


「昨日、ボク何か悪いこと…」


「ううんっ、そうじゃないのっ!えっと…榎本くんを追いかけて歩いてたつもりだったんだけど別な背中についてっちゃってて…気づいたら榎本くんがいなくて…」



「そっか。加奈ちゃんらしい迷子だったワケか。何かさ、おせっかいして嫌がられてたかもトカ考えちゃって、さ」


「ごめん…ね?」


「いいよ。それより今日、頑張ってね。せせらぎ薬局さん」


「うん。ありがとう」


「でさ」


「 ? 」


「今晩何か予定ある?」


「オイ、カナ」


…カナ…?


声に振り向くと後ろには下村係長。


カナ…!?
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