下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「顔、赤いよ?」


「だ、だって…!榎本くん、上、裸…だし…」


「触ってみて?」


言われて躊躇しながら人差し指だけで触れてみる榎本くんの肌は、少し汗ばんでて。


「キス、するよ?」


って言葉に今まで感じたことのないゾクゾクが体を揺さぶる。


唇に、首筋に、パジャマを少しめくって胸の上に落とされるキスは、さっきのより少し痛みを伴って。


「ついちゃった」


「え?何が?」


「キスマーク。ちょっとこれ以上耐えきれないから、電気消すね」


「あっ、えっ!?」


「オヤスミ、加奈ちゃん」


暗くなった部屋の中、初めての男の人、榎本くんに抱かれて眠る夜は。


味わったことのない心と体の疼きが止むことはなかった。
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