下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
⑤タイトル未定
「うぅ…頭がガンガンする…」


朝、目を覚ますともう係長の姿はなくて
『始発で帰る。ちゃんと仕事に来い』
のラインがスマホに光ってただけだった。


ちゃんと言いつけ通り出社したまでは良しとして…ですよ。


「オハヨ、加奈ちゃん。下村係長との初夜はどうだったの?」


「榎本くん…激しく頭が痛いの…」


「ハハッ。シラフに耐えきれなくての二日酔いか。だろうと思った、やっぱり加奈ちゃんらしいや」


「ねぇ、榎本くん、二日酔いって、どうすれば治るの…」


「水分たくさん摂るといいよ。飲めないなら」
(キスで水責め)


耳元で囁かれた榎本くんの言葉に、体がビクンと反応してしまう。


榎本くんのキス、昨晩の眠りにつく間際の係長のキス…。


「カワイ。真っ赤」


「榎本くんっ。会社でそんなこと…!」


「あ、そうだ。今週の土曜は軽井沢のペンション予約してあるから、そのつもりでね。じゃ」


「えっ?あっ!榎本くんっ!」


榎本くんは人を交わし、颯爽とエレベーターの中に消えてしまった。


軽井沢へ旅行なんて…って思うのに、シェアカノは半分わたし自身が希望して譲ってくれた榎本くんの妥協点だし…断れないよ、ね…。
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