~ただ前へ~
「どなたかいますか?」


ビクっ!!!



突然の声に緊張が走る。


暗闇から懐中電灯をてらして人影が近づいてくる。


守衛のおじさんだ。


「保健室で寝ていた生徒をこれから送るところです」


先生の声はいたって冷静だ。


「ああ、聞いています」


守衛さんは先生に敬礼する。

先生も軽くお辞儀をする。



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