幼なじみなんていらない
きゃーと、マキと愛奈がふざけたように黄色い声援を出した。
「凌輝くんったら熱いなあ!!」
続けて、きゃーと言ったのは、凌輝の友達の大毅(だいき)くん。
髪の毛は茶髪で、耳にはピアス。女の子からモテモテの”チャラ男”
「うるさいな」
凌輝は大袈裟に、耳を塞ぐ。
「もー、メイちゃーん、こいつ寂しそうに登校してたから、置いてかないであげてー?」
大毅くんはにこりと、王子様スマイルをわたしに向けると、凌輝の髪の毛を撫でくりまわした。
「やめろばか」
わたしは、凌輝の顔を見る。目が合わない。