こんな私が、恋したみたいです。
その隣に並ぶのは、慣れたはずなのに。




やっぱりなんだか、緊張してしまう。




1週間のブランク、やばいな。





「カバン、置いていいよ」





気がついたら自転車置き場にいた。ふらふらとりっくんについて行ったらここについたらしい。





やっぱ、チャリなんだ、と思いながらも、カゴの中のりっくんのカバンの上に、私のを乗せる。




「疲れたなぁー」





歩くのすら、めんどくさい。




家までたどり着くかな、と呑気に考える。




「頑張ってたな」




りっくんは、こっちを見ている時間があるのだろうか。




「久々に頑張った」




わからないけれど、見られていると思うと恥ずかしい。




気、抜けないな。





「じゃあ、2ケツする?」




そう言ったりっくんと、目があった。




「は?」





「疲れたんなら2ケツでピューっと」





そう私に説明したら、自分で納得したらしく、それがいいそれがいいと頷く。




「ほれほれ」





もうサドルにまたがって、私に早く乗るように催促する。




展開、早すぎな。





一緒にいる時間が少なくなるのは嫌だけど、その笑顔には逆らえない。




「腹握ってねー」





そう言って、ペダルを踏もうとするりっくんに、時間稼ぎ。




「…こう?」




腹握れって言うから、お腹をつまんでみた。





「肉をつまむな!」



私の手をペシっと叩いて、今度こそ踏み込んだ。





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