僕と道化(ピエロ)と君の恋
 僕はニチカの肩に手をかけ、少し力を入れて体を離してニチカの唇に自分の唇をあてた。

 「愛してる、早紀よりも――誰よりもニチカを愛してる」

 早紀の事を忘れる事はないだろう――

 想い出の中の早紀は色褪せる事なく輝き続ける――

 でも――早紀が今、目の前に現れたとしたら僕は言うだろう

 早紀、君を愛してた。だけど、ごめん――僕には今愛してる人がいるんだ。

 その人は凄く輝いてて、それはまるで

 日華――その名前の通り太陽の華の様に
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