リアルな恋は落ち着かない
「ほんとだ。この辺は多いですよ」

窓の外を物珍し気に見つめる私に、五十嵐くんが真面目に言う。

普段は少し怖いイメージの、海辺を舞う野生の鳥。

「そっか・・・。うちの近所でもたまに見ることはあるんだけど・・・。飛んでるところ、上から見るのは初めてかもしれない」


(きれい・・・)


まるで、窓の外がスクリーンのように思った。

森と海の、狭間を彩るような鳥。

今まで、トンビのことを「美しい」と感じたことはなかったけれど、大きく羽を広げて空中を舞うその姿は、凛とした強さを感じて、そう表現するしかできなかった。

絵のような景色。

隣にいる五十嵐くんも、窓の外を見ながら呟く。

「確かに。上から見ることはそうそうないですね。いつも見るのとは印象が違う。・・・綺麗だな」

「・・・うん」

嬉しかった。

五十嵐くんと、展望台に上ってキレイな景色を見れたこと。

そして同じ感想を抱いたことが、私はとても嬉しかった。






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